スペースド・リハーサル法とは

これは、旧Locibookにおいて書かれた記事です。復習ロボットには適用されない内容の可能性があります

スペースド・リハーサル法(spaced rehearsal)とは、学習より時間がたたないうちに、集中的に復習をして、除々に復習の間隔を広げていく復習方法です。間隔反復法または間隔反復伸長法ともよばれています。

スペースド・リハーサル法を実践する

スペースド・リハーサル法では、復習直後にこまめに復習をおこない、次の復習までの時間を徐々にあけていきます。

例えば、学習がおわった後に、次のようなスケジュールで復習をおこないます。

  1. 1時間後
  2. 1から1日後
  3. 2から3日後
  4. 3から1週間後
  5. 4から2週間後
  6. 5から1ヶ月後
  7. 6から3ヶ月後で、以降は3ヶ月ごと

これはLocibookにおいて採用しているスケジュールです。しかし、スケジュールはとくに決まったものでなく、さまざまなスケジュールの作り方があります。たとえば、次のようなスケジュールもあります。

  1. 学習の直後
  2. 1から1日後
  3. 2から3日後
  4. 3から7日後
  5. 4から21日後
  6. 5から63日後

どれも、似たようなものですので、好きなスケジュールを選んでください。

スペースド・リハーサル法の根拠となる研究

スペースド・リハーサル法の有効性の根拠となっている研究を、いくつか簡単に紹介します。

1度に覚えるよりも、分けて覚えるほうが記憶に残る

覚えたことを連続して書きとったり暗唱したりするよりも、時間をあけて、例えば1日ごとに復習したほうが、効果的に覚えることができます。

例をあげると、現象という意味をもつ英単語”phenomenon”を覚えたいとします。”phenomenon”と連続して100回書きとりをおこなうより、1日ごとに”phenomeno”と10回ずつ10日にわけて書きとりをおこなった方が、はるかに記憶に残ります。

参考文献:
Glenberg AM & Lehmann TS. (1980). Spacing repetitions over 1 week. Memory & Cognition. 1980, Vol. 8 (6), 528-538.

忘れる直前に復習をおこなう

学習したことを覚えている内に復習した場合、その復習までの期間のながさに記憶の定着度が比例します。つまり覚えてさえいれば、次の復習までの間隔が長ければ長いほど、しっかりと記憶を強くすることができます。

逆に、学習したことを忘れてしまってから復習した場合、その復習までの期間のながさに記憶の定着度が反比例します。つまり、学習内容を忘れてしまった状態では、次の復習までの間隔が長ければ長いほど、最初におこなった学習の効果がなくなっていき、最終的にはゼロとなってしまいます。

したがって、もっとも復習のパフォーマンスが高いのは、学習内容を忘れてしまう直前に復習することです。

参考文献:
Glenberg AM & Lehmann TS. (1980). Spacing repetitions over 1 week. Memory & Cognition. 1980, Vol. 8 (6), 528-538.

復習を重ねるごとに忘却の速度がおそくなっていく

復習を何度もすることにより、忘却の速度がおそくなっていくことは、エビングハウスの忘却曲線によって示されています。詳しくはエビングハウスの忘却曲線とは復習が長期記憶をつくるを参照してください。

エビングハウスの忘却曲線
エビングハウスの忘却曲線

なぜスペースド・リハーサル法が有効なのか

よい復習というのは、少ない回数で強く記憶を定着させる復習です。

たくさんの回数の復習はおおきな労力となり、学習の効率が落ちます。一方、その労力をへらすために、復習の回数を減らしたとしても、記憶の定着がおろそかになってしまえば本末転倒です。

この、少ない回数で強く記憶を定着させる復習について、紹介ずみの次の3点から考えると、それはスペースド・リハーサル法となります。

  1. 1度に覚えるよりも、分けて覚えるほうが記憶に残る
  2. 忘れる直前に復習をおこなう
  3. 復習を重ねるごとに忘却の速度がおそくなっていく

まず、スペースド・リハーサル法は、1度にまとめて覚えるのでなく、時間をあけて復習します(1)。そして、復習回数が増えると覚えていられる時間が長くなっていくため(3)、忘れかけのタイミングで復習するためには(2)、その復習間隔をひろげていく形になります。これは、まさにスペースド・リハーサル法であるからです。

したがって、スペースド・リハーサル法は、とても理にかなった復習方法というわけです。

スペースド・リハーサル法の弱点と対策

スペースド・リハーサル法の弱点は、実施に手間がかかることです。

スペースド・リハーサル法では、学習後、その復習スケジュールをたてなければなりません。そのうえ、復習スケジュールをしっかりと管理しなければ、それぞれの学習スケジュールが入り乱れ、何の復習をしていいのかがわからなくなります。

しかしながら、これはコンピューターによるアシストで対応可能です。エクセルなどの表現酸ソフトで管理してもいいでしょうし、それ用のプログラムもおそらく存在するはずです。

なお、Locibookではこのスペースド・リハーサル法が自然に実施できるような機能があります。わざわざ復習スケジュールの管理を行う必要がありません。

まとめ

  1. スペースド・リハーサル法では、学習後の復習を、除々に間隔をあけながらおこないます。この方法により、より少ない回数の復習で、より長く覚えていられます。
  2. スペースド・リハーサル法の実施では、スケジュール管理の手間がかかります。しかしながら、これはコンピューターを使用することで解決できます。

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