これは、旧Locibookにおいて書かれた記事です。復習ロボットには適用されない内容の可能性があります
元素周期表(periodic table)は、物理的または化学的性質が似ている元素同士が並ぶよう、配置された表です。次の画像が、元素周期表です。

元素周期表は化学の基礎であり、化学を学ぶ人は覚えなければなりません。もちろん、受験にも必要となる知識です。
元素周期表は元素記号がならべられているだけなので、元素名も覚えてなければいけません。Ga(ガリウム)やAs(ヒ素)やBr(臭素)などは、意外と頭にはいっていないものです。
この元素周期表を覚えるための語呂合わせはたくさんあります。例えば、次の出だしから始まる語呂合わせは有名なので、聞いたことがあるはずです。
水兵リーベ僕のお船…
ただ、語呂合わせのみで覚えると、その解釈の仕方を忘れてしまう恐れがあります。語呂合わせだけ覚えていても、それが何を意味するかを忘れてしまっては本末転倒です。
しかしながら、記憶の宮殿と組み合わせるれば、その心配もなくなり、確実に元素記号と元素周期表を覚えられます。
この記事では、語呂合わせと記憶の宮殿を組み合わせて、元素記号と元素周期表の第4周期までの覚え方を紹介します。
記憶の宮殿に配置する元素記号と元素名をリストアップする
はじめに、記憶の宮殿に配置する内容を、リストアップします。
元素周期表の語呂合わせは、次のものを選びました。
水兵リーベ僕のお船 名前があるシップ酢来らあー 閣下スコッチバナクロマン徹子にどうせ会えんがゲル斡旋ブローカー
リストアップされたものは、次のとおりです。
第1~2周期(元素番号1~10)
水兵リーベ僕のお船
- 水(H)
- 兵(He)
- リー(Li)
- ベ(Be)
- ぼ(B)
- く(C)
- の(N)
- お(O)
- ふ(F)
- ね(Ne)
第3周期(元素番号11~18)
名前があるシップ酢来らあー
- 名(Na)
- 前が(Mg)
- ある(Al)
- シッ(Si)
- プ(P)
- 酢(S)
- 来ら(Cl)
- あー(Ar)
第4周期(元素番号19~36)
閣下スコッチバナクロマン徹子にどうせ会えんがゲル斡旋ブローカー
- 閣(K)
- 下(Ca)
- スコ(Sc)
- ッチ(Ti)
- バナ(V)
- クロ(Cr)
- マン(Mn)
- 徹(Fe)
- 子(Co)
- に(Ni)
- どう(Cu)せ
- 会えん(Zn)
- が(Ga)
- ゲル(Ge)
- 斡(As)
- 旋(Se)
- ブロー(Br)
- カー(Kr)
記憶の宮殿での元素記号と元素周期表の覚え方
先にリストアップされたものを、記憶の宮殿に配置します。
置換画像は元素名を思いだすトリガーとなる画像を選びます。例えば、Bの置換画像はホウ素という元素名を思いだす”放送(ホウ素)中の様子”を置換画像とします。Asの置換画像はヒ素という元素名を思いだす”ヒソ(ヒ素)ヒソ話をしている様子”を置換画像とします。
ただ、亜鉛などは語呂合わせにおいて名前が使われているので、その元素記号であるZnを思い出すよう、寸胴鍋(ずんどうなべ)を置換画像としています。
なお、ほかの図と同様に、以下の図も1つの例です。背景画像は、ご自身の親しみのある場所に変更してください。また、置換画像も、より適したものがありましたら、そちらを採用してください。
覚えたい内容は、図において、0時方向から時計回りに配置していきます。
作成した元素記号と元素周期表の記憶の宮殿の図は、次のとおりです。一気に並べていきます。

- ヘリウムはヘリコプター
- リチウムはリッチ
- ベリリウムはベリー(ラズベリー・ブルーベリー)

- ホウ素は放送
- 炭素は短足
- 窒素は液体窒素
- 酸素は酸素ボンベ

- フッ素はフッ素入りの歯磨き粉
- ネオンはネオンテトラ

- ナトリウムは納豆
- アルミニウムはアルミ箔
- ケイ素は珪藻

- リンはリンゴ
- 塩素は遠足
- アルゴンはアルコールランプ

- カリウムは狩人
- カルシウムはカルシウムが豊富な牛乳
- スカンジウムはスカンク
- チタンはチーター

- クロムはクローバー
- マンガンは漫画

- 鉄は鉄道
- コバルトはコバルト色
- ニッケルはピッケル
- 銅は銅でできている10円玉

- 亜鉛はZnなので寸胴鍋(ずんどうなべ)
- ガリウムはガリバー
- ゲルマニウムはゲル状の物質

- ヒ素はひそひそ話をしている様子
- セレンはセレブ
- 臭素は匂いを嗅ぐ様子
- クリプトンはクリップ
元素記号と元素周期表の覚え方の図についてのコメント
元素周期表を覚えるために使われる語呂合わせは、解釈の仕方を間違えば、元素の並びも間違ってしまいます。例えば、語呂合わせの”バナクロマン”の部分だと、V,Cr,MnなのかV,Cl,Mnなのか分からなくなる恐れがあります。”どうせ”の部分も、CuだけなのかCuとSeなのか、はっきりしなくなるリスクがあります。
元素記号と元素周期表を記憶の宮殿に入れておけば、語呂合わせの解釈について悩む心配はありません。語呂合わせを思い出し、不安なところは記憶の宮殿から引っ張ってこれます。
その上、工夫次第で、元素記号の元素名も確実に覚えることができます。語呂合わせだけでは、Asの元素名がヒ素であることは覚えられません。
この元素記号と元素周期表の例のように、記憶のための語呂合わせが存在する場合でも、語呂合わせごとまとめて記憶の宮殿に格納することを考えてみてください。さらに記憶が確実なものとなり、周辺の知識を吸収する効率も格段に変わってきます。